3-8 職務要約はこう書け!②

 

豊富な職歴がある中高年にとって、時系列では書きにくい場合がある

 

キャリアで束ねて書く「一気通貫記述法」とは?

 

 

次に「一気通貫記述法」ですが、これは時系列ではなく、長年のキャリアを丸めて書くのが特徴です。

 

読み手に負担がかかるような、長々と書くのは言うまでもなくNGなのですが、「時系列記述法」で書くとどうしても長くなるケースがあります。

 

たとえば、何度も転職を繰り返している場合。勤務先と担当業務の概要、勤続年数などをそのまま記述したら、5行では収まりません。

 

そもそもの要約という定義に反してしまいますから、何らかの凝縮する方法が必要で、それが「一気通貫記述法」なのです。

 

下記は「住宅営業の管理職候補」に応募する場合の事例ですが、

 

●職務要約

大学を卒業して18年経ちますが、この大半の期間、住宅営業に従事して参りました。特に郊外の30坪程度の戸建住宅の営業を得意とし、前職のスマイスト株式会社では、2年連続で全国約100名中ベスト5の営業実績を残しました。現職では営業所長経験もあり、展示場へ誘導するマーケティング戦略の企画・立案・実行経験や部下の育成・指導の経験もあります。

 

といったような記述になります。

 

ここでは詳細は見えませんが、実はこの人は7社の勤務経験がありますので、長くなってしまう「時系列記述法」を採用せず、「住宅営業」に的を絞って、このように最初の1行でコンパクトにまとめて書き、冗長に走るのを防いでいます。

 

またここであるように、特筆すべき住宅販売の実績を例示として挙げる、展示場販売で必要なマーケティングや年齢上必要な部下マネジメント経験に触れておく、のも効果的です。

 

また多種多様な職歴や業界経験がある場合も、「時系列記述法」ではなく、こちらが適しています。

 

たとえば、次の事例では、5つの業界で3つの職種を経験している人の記述になります。

 

●職務要約

平成8年4月の新卒入社から現在までの約16年もの間、接客サービス業でキャリアを積んで参りました。この間、ブライダル、葬儀、飲食、宿泊、旅行の5つの業界を中心に、接客・営業・企画と幅広い業務に従事。また管理職経験も豊富で、認識の甘い従業員に対しては意識改革を徹底するなど、組織力を最大化するのも非常に得意としています。

 

全体については丸めてサラリと書いておき、応募職種に役立つ職歴やスキルに焦点を当てて、そこを深掘りしておくのが、この手法のセオリーと言えます。

 

なお、全体を網羅しておかないと、違和感を覚える採用人事もいますので、必ず触れるようにしてください。

 

たとえば、総務や経理の業務経験もあり、営業経験もある人が、営業に応募する場合は、営業のことしか触れないのではなく、「総務、経理を経験した後に営業に従事し、~」とか「営業以外にも総務、経理を経験し、~」というように、応募職種とは関係のないものはサラッと流す程度にとどめておくといったように、強弱をつけて書くのがポイントです。