3-29 アルバイト・パート期間が長い人の職務経歴書はこう書け!
その経験が売りになるかどうか、の目線が大事
卑下することなくPRすべき点は正々堂々とPRすること
基本的にアルバイトやパートでの勤務内容は、この世代にとっては「売り」にはなりません。
しかし、この期間が長い場合には省いてしまうと、中身がスカスカになってしまう危険性もあります。
要はこのアルバイト・パートの経験が応募先企業にきちんとマッチしていて、それが「売り」につながるかどうかで、書く内容量やレベルが違ってくると言うことになります。
たとえば、アパレルを扱う店舗にてアルバイト店員として勤務していた場合、その接客ノウハウやコミュニケーション力といった対人折衝能力は、どの業種、どの職種でも通用する「ビジネススキル」と言えます。
更に同じ店舗販売職に応募するのであれば、その商品知識やマーチャンダイジングスキルといった「テクニカルスキル」は、もっと強くPRすることができるでしょう。
次ページの実例はこのルールに沿って、直近の2社の正社員経験よりも、今回の求人に合っているアルバイト経験を前面にPRしています。
逆に応募先企業へのPRにつながらないような場合は、サラッと軽めに触れておき、これより短期間であったとしても、応募先企業にマッチした正社員経験などを前面に打ち出すようにします。
さて具体的な書き方ですが、職務経歴書を構成する4つの項目について、個別にこの基本方針に当てはまるかどうかをチェックして、記述内容を考えていきます。
まず「職務要約」については、「売り」になる場合はきちんとそれに触れておきます。
「職務詳細」については、「売り」になる場合は詳細レベルにまで落とし込んで書いておきます。
ここの強弱が最も大事なポイントの一つです。
「貴社で活かせるスキル・経験」については、「売り」になる場合であっても、オーバーに書いてしまうと、自己顕示欲が強いと見限られる危険性がありますので、アクセルを踏み過ぎないようにしてください。
たとえば、1日5時間、週3日のアルバイト勤務で補助的な業務にしか携わっていないのに、主業務をマスターしている旨のPRは、明らかに行き過ぎ表現となります。
最後に一番重要な「自己PR」について。アルバイト・パートの経験が応募先企業に直結する場合は、その業務の専門性や造詣を表す「テキニカルスキル」を中心に書き、そうでない場合は、ビジネス上必要不可欠な「ビジネススキル」や自身のパーソナリティに由来する「ヒューマンスキル」にシフトして書きます。
アルバイト・パートの期間が長いのは、他のライバル達と比べてキャリア上、どうしても見劣りしてしまいます。
しかし「自己PR」は自由に表現できますので、この欄は多少ボリュームが増えても構いませんから、しっかりと自分のセールスポイントを伝えるようにしてください。
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アルバイト・パート期間が長い人の職務経歴書サンプル
33歳男性。スーパーマーケットで約7年フリーターとして勤務。2社で営業を経験。
今回は中食惣菜を販売する店舗販売職への応募。


ここがポイント!
①「職務要約」
・ここは「時系列記述法」で書いて問題ありません。フリーター時代のことであっても、「売り」はしっかりとPRしておきます。
②「職務詳細」
・経験社数がアルバイトを含め3社なので、「編年式」で書きます。アルバイト経験が今回の応募先企業に合うので、一番上に持ってくるために、「年代順形式」で書いておきます。
・フリーターとして働いていた理由が明確にあるのでしたら、このように「退職理由」欄で触れておくのもよいでしょう。
③「貴社で活かせるスキル・経験」
・PRが強くなり過ぎないように、納得感が得られるものを意識して書きます。
・今回はアルバイト経験が応募先企業に直結した売りになりますので、3つのうち2つを占めておいても何ら問題ありません。
④「自己PR」
・今回の応募先企業に合わせて、店舗販売の実務経験から導き出した2つのテクニカルスキル上のセールスポイントを詳細に語るのは、非常に効果的です。